闘牛の世界は、観光客にとって非常に興味深い様々な伝統がひとまとまりになった世界です。闘牛と「マタドール(Matador)」とも呼ばれる闘牛士は、雄牛と闘う技術を最高に表現するものですが、この世界は、雄牛の血統や飼育、衣装(金や銀の刺繍が施された「光の衣装」)、表現や話し方、祭り、闘牛のポスター、ガストロノミーといった様々な面と結び付いています。
闘牛はゴヤやピカソの版画、ロルカの詩、アルモドバルの映画の題材となっています。1931年創立のラス・ベンタス闘牛場にはマドリード闘牛博物館(Museo Taurino de Madrid)があり、闘牛の世界と結び付きのある芸術作品や様々な品々が保存されています。闘牛場を訪れて初めて、イベリア半島で12世紀から行われてきたこのスペイン文化が理解できる場合もあるでしょう。
タパスまたは料理として出されるオックステール(ラボ・デ・トロ:Rabo de toro)は、闘牛の歴史のあるバルやレストランでよくあるメニューです。オックステールやクリアディージャステーキを専門とするCasa Toribioなど、ベンタス地区や街の中心部にこうしたタベルナ(居酒屋風レストラン)が多数あります。
100年以上にわたって街の代表的な料理を作り続けてきたレストランや居酒屋も注目です。例えば、世界で最も古いレストランとされ子豚のローストで有名なBotín、マヨール通りの中心部にある Casa Ciriaco、100年の歴史を誇る居酒屋、Casa Albertoやプエルタ・デル・ソルの隣にあるCasa Labra などがあります。
マドリードのタパスを味わいたい方のため、市内全域でこの食の体験を楽しめるよう、代表的なバルをご紹介します。
深い感情を歌うカンテ・ホンドと最も純粋なバイレ(踊り)が楽しめる最高のバルとタブラオ(フラメンコを見せるナイトクラブ)。フラメンコの魅惑「ドゥエンデ」に身を任せましょう。